朝礼で使える!スピーチの流れ

f:id:pochiaries:20211209093311j:plain

朝礼のスピーチ作りは悩みの種と感じている方も多いのでは?

たくさんの人の前で話すのは緊張するし、何を話したらいいのか分からない。

そんな方必見!話し方のコツやおすすめのスピーチネタ、スピーチの例文をご紹介します。

1.スピーチのネタもないし、考えるのも話すのも嫌だ、仕事に関係ないのになぜ朝礼でわざわざスピーチをするのだろうと思っている人も多いでしょう。

それにはわけがあります。

日本の社会人の多くが、人前で話す訓練を学校などで行ってこなかったというのがその理由です。

本の学校では教師が教壇で話し、生徒は授業を黙って聞く、というスタイルが依然として主流。

学校によって差はありますが、質問がある人はいますか?という教師の問いかけに応じて質問する生徒もあまり多くないということが多いようです。 (※最近は日本の学校教育でも、プレゼンテーションをさせるなど、人前での生徒の発表をする機会を設けている学校も増えてきてます) 質問の少なさは大人になっても変わらず、例えば外部の講師を招いての講演会などでも多く見られます。

こうした環境の中で人生を過ごしてきた若手社会人が、スピーチが苦手となるのは、むしろ当然といえるでしょう。

 

2.ではなぜ社会人になると、多くの会社で仕事と関係ないと思われがちな朝礼でのスピーチが行われるのでしょうか。

それは、ビジネスシーンで役立つスキルを養うためです。

会社で朝礼でのスピーチが実施される、理由と目的をいくつかあげましょう。

①要点をまとめて説明する、伝える力を養う、人前で話すトレーニン

②会社・部署の士気を上げる

③さまざまな情報を収集するスキルが身につけられる

 

仕事をするうえで「伝える」ということは大切なスキル。上司に行う報告・連絡・相談や同僚との仕事の情報共有、クライアントへのプレゼンや商談においても、要点を簡潔にまとめ、人前で分かりやすく話さなくてはいけないシーンがたくさんあります。

朝礼などで短いスピーチを行うことは、限られた時間内に要点をまとめ、分かりやすく伝える力を養うとともに、人前で話すトレーニングにもなります。

また、スピーチのネタを探すために新聞やニュースの内容等関心を持ちます。

さらに仕事に役立つような情報やプラスになる考え方、気づきを提供することによって会社や部署全体の士気を上げます。

逆に言えば、限られた時間内に要点をまとめることを覚え、スピーチのネタを探すために新聞やニュースの内容等さまざまなことに関心を持つようになれば、朝礼でスピーチを行うことは、苦痛ではなくなるはずです。

どうしてもスピーチが苦手という方は、その会社が向いていない可能性も。

 

 3.スピーチを作成する時、どのように話を組み立てていけば聞き手に分かりやすく伝わる内容になるのでしょうか。 限られた時間で聞き手に分かりやすく伝えるために下記のような3部構成のシナリオを作るとよいでしょう。

(1)イントロ(起) 最初に聞き手の注意をひくためのスピーチの導入部分になります。

「最近●●が話題になっていますが…」「みなさん、○○氏が残した▲▲▲という名言をご存知でしょうか」等といった形で、今から始めるスピーチのテーマについて簡単に触れます。

(2)ボディ(承・転) イントロ(起)で伝えたネタと業務との共通点をきっかけにし展開していく部分になります。

自分が仕事やプライベートで経験して考えたこと、経験から気づき学んだこと、伝えたいこと等を具体的に話していく。

(3)エンディング(結) ボディ(承・転)からの結論や依頼につなげるスピーチのまとめになります。

「このような経験から仕事をするうえでは●●を意識していきたいと思います」「みなさん、今日から◎◎をしていきましょう」といった前向きなエンディングにすると朝礼スピーチとして締りも良く、士気も高まります。

 

【ポイント】スピーチで伝えたいことは簡単なメモ程度にしておくのがポイントです。 原稿を作り込んでしまうとそれを読んで、目線は原稿にいき、文字を音声化しているだけになってしまいます。

逆に、話す内容を丸暗記しようとすると緊張しすぎたり、ちょっと言葉が出てこなかったりした時頭が真っ白になってしまう可能性があります。

そこで先ほど説明した「イントロ」「ボディ」「エンディング」それぞれの部分で、「何を話すか」要点だけのメモを用意しておけば、内容を記憶できる上、ある程度フリートークができとても話しやすくなります。

また、スピーチに不慣れな場合は与えられた時間でどれくらいの分量(文字数)が必要なのか分からない人もいるでしょう。

 

1分間、3分間では下記のような分量(文字数)がベストなので参考にしてみてください。

・1分間スピーチの分量(文字数)→300文字前後

・3分間スピーチの分量(文字数)→900文字前後

f:id:pochiaries:20211209095527j:plain

4.おすすめスピーチネタ

(1)今日は何の日? スピーチを行う日が何の日かを調べ、それをテーマにして話を展開していきます。

「今日は何の日」とインターネットで検索すると、さまざまな「○○の日」が出ます。

その中で仕事や会社の士気を高められるようなものを選ぶとよいでしょう。

・【今日は何の日?ネタを使ったスピーチの作り方】 イントロ(起)→今日8月29日は「焼肉の日」です。

ダイエットしている方におすすめの焼肉の食べ方をご紹介します。

ボディ(承・転)→食べる順番、キムチのカプサイシン、野菜の効果など脂肪をつきにくくする食べ方について説明。

エンディング(結)→まだまだ暑い日が続きますが、今日はせっかくなのでダイエット中の方も太りにくい食べ方で焼肉を食べ、力をつけて残暑を乗り越えていきましょう!

 

(2)今日本や世界で起こっていること、ニュースや新聞で話題になっていることをテーマに話をします。 ただし、宗教に関することについては人によってさまざまな考え方、捉え方があるので避けた方がよいでしょう。

・【時事ネタを使ったスピーチ】

イントロ(起)→先週の●曜日にニュースで衆議院議員の秘書に対する暴言や暴力について報道されていました。

誰でも怒りの感情はありますが、どのようにそういった感情と向き合うべきなのか考えてみました。

ボディ(承・転)→アンガーマネージメント等をもとに怒りをコントロールする方法を説明。

エンディング(結)→仕事をしているとイライラしてしまうこともありますが、そういった時の対処法を知っていると上手に乗り越えられ、成長へとつながるのではないかと思いました。

 

(3)名言やことわざ 偉人や先人、経営者やアスリート等が残した名言や昔からあることわざを1つあげて、話を展開する。

名言やことわざには学ぶべきことが多くあります。

自分の体験から考えたこと、こうしていきたいと改めたこと等を交えて作成します。

・【名言やことわざを使ったスピーチ】

イントロ(起)→「チャンスは貯蓄できない」という名言をご存知でしょうか。アサヒビールの中興の祖と言われている樋口廣太郎氏の言葉です。

ボディ(承・転)→チャンスはいつもその1回しかない。同じチャンスはそう何度もやってこないもの。チャンスを逃して後悔した経験やチャンスをつかんで成功した経験があればそれを踏まえて説明。

エンディング(結)→仕事においてもチャンスはいつやってくるかわかりません。

「あの時こうしておけばよかった」と後悔しないためにも、自分のやるべき仕事はコツコツと丁寧に行い、いつでもチャンスに飛びつけるようにしておきたいと思います。

 

(4)健康を意識している人も多くいます。

また健康であることは働くうえでもとても大切なこと。

日頃自分がやっているおすすめの健康法を紹介するのもいいですし、スピーチの日が会社の健康診断前なら受ける前に注意すべきことや健康診断を受けた後の結果をもとに自分が意識してやるようになったこと等を話すとよいでしょう。

・【健康ネタを使ったスピーチ】

イントロ(起)→3ヵ月前健康診断がありましたが、学生時代より体重が5kgも増えてしまいショックを受けました。

ボディ(承・転)→今までエレベーターを使っていたけれど階段に変えた、ランチの選び方を変えてみた、デスクワークの時は腹筋背筋を意識し正しい姿勢になるようにしている等、会社にいる間でもできるアイディアを紹介。

エンディング(結)→コツコツ続けたことによって体重は2kg減りました。営業に出る時もなんだか体が軽くなったように感じています。

健康管理をしっかり行いフットワークが軽い営業マンになりたいと思います。

(5)スピーチする日の季節や季節の行事、季節にまつわる話題をもとにスピーチを作成します。

意外と知られていない季節行事の紹介や、クライアントが食品や衣類等、季節に影響される商品を取り扱っているようならそれをもとに話すこともできます。

・【季節にまつわる話題】

イントロ(起)→我が社も5月1日から9月30日はクールビズ期間となりました。

ネクタイを締めているのと締めていないのでは、やはり首回りの涼しさは違いますね。

ボディ(承・転)→クールビズの概要や始まった理由、自分が就職活動の際に「クールビズで来てください」と言われて悩んだ経験等クールビズにまつわる話等。

エンディング(結)→クールビズの認知度もあがり今日もノーネクタイの私ですが、実はカバンにはネクタイを1本入れるようにしています。いざという時の準備も社会人の心構えとして必要かなと思っています。

 

(6)趣味についてのスピーチは会社にいる自分とはまた違った側面を表現できるテーマになります。

なぜその趣味にはまったのか、その趣味から得たこと、豆知識等を絡めながら話していくとよいでしょう。

・【趣味ネタを使ったスピーチ】

イントロ(起)→私の趣味は釣りです。最初は友人から誘われたのですが、今では1人で行くくらいはまってしまいました。

ボディ(承・転)→釣りの魅力、釣り仲間との出会いから学んだこと、釣りをする上で重要なこと等説明。

エンディング(結)→実は先日、釣りたいなと思い続けた大物を釣ることができました。

釣るために仲間から情報を仕入れたり、道具を準備したり努力しました。

大物を釣りたいという衝動は、大きな仕事を受注したいという気持ちにも似ています。

次は仕事でも大物をゲットしたいと思います。

 

(7)仕事をしていると自分のことをなかなか話す機会がありません。

自分のことだけでなく、家族のおもしろいエピソードや家族から言われて気づいたこと、飼っているペットについて等自己紹介を兼ねるようなスピーチにしてみましょう。

・【自分や家族・ペットについてのスピーチ】

イントロ(起)→今日本は空前の猫ブームと言われていますが、私も猫を飼っています。

もともと三毛猫が好きなのですが、実は三毛猫のオスはなかなか産まれにくいということをご存じでしょうか。

ボディ(承・転)→実はオスの三毛猫は遺伝の関係で、1/3,000~1/30,000以上の確率でしか生まれない、そのため昔から「福を呼ぶ」「船に乗せると遭難しない」「大漁になる」として、縁起のいい存在とされていた等説明。

エンディング(結)→猫はとにかく私にとって癒しです。私が仕事で失敗して落ち込んでいる時、たまに慰めに来てくれます。気まぐれなので来てくれないことの方が多いのですが。

昨夜もたくさん猫に癒されてきたので今日も1日しっかり働きたいと思います。

 

(8) 話題のCMやドラマからの気づきや、スポーツの試合結果やスポーツ選手もしくはスポーツ観戦から学んだことをもとにスピーチを作成していきます。

・【話題のCMやドラマ、スポーツの試合結果】

イントロ(起)→今、プロ野球セリーグでは首位◇◆の優勝が確定し消化試合となっていますが、昨日の試合で●●選手は今季なかなか打てなかった△△投手の投球を積極的に当てにいったり、投球モーションを盗んで何度も盗塁をしたりと全力で戦っていました。

●●選手は△△投手を攻略するための研究を優勝決定後も怠らなかったといいます。

ボディ(承・転)→我が営業部も今月の売上予算は達成しており、考え方によれば「消化試合」かも知れない、でも予算を達成したからといって油断をするのはいけない、営業で使える新しい切り口を見つけたり、新たなクライアントをリサーチしたり、来月も予算を達成するためにやることはたくさんあるのではないか等説明。

エンディング(結)→目標を達成したからといって、そこで止まってしまえば成長はできません。

●●選手のように現状に満足することなく、学ぶことやチャレンジすることを忘れずにさらなる高みを目指していきたいと思います。

 

 

このように仕事と絡めてのスピーチを最初にざっくりきめておいて、スピーチすれば難しい考え方をする必要はなくなります。

これでぜひ、スピーチに対する苦手意識を克服してください。