トップクラスの口説き方!エグゼクティブを営業訪問する際の心得。
社長をはじめ、取締役や執行役員などの経営陣、いわゆるエグゼクティブの皆さんに対して営業訪問するときは緊張しますよね。
しかし同時に、こういった会社のトップへの営業は非常に効果的で、上手く行けば即受注、というミラクルが起こることも。
重要で稀有なチャンスだからこそ落とせない対エグゼクティブ営業。
その1:エグゼクティブとの接触は、めったにない機会である上に商談できる時間も限られます。
さらに、多くの人と交流をもち常に初対面を繰り返しているエグゼクティブから見ると、よほどの印象的な人でない限りは記憶にさえ残らないことも珍しくありません。
貴重な機会を効果的に生かし、強い印象を残すための最低限の前提として、事前準備は徹底的に行いましょう。
訪問する企業の経営課題・投資家情報(IR)・最近のニュースなどはもちろんのこと、エグゼクティブは公人という立場上、ネット、雑誌や過去に出版した書籍なども探し、目を通してましょう。
そのエグゼクティブが何に興味関心をもっているか見えてくるはず。
多忙なエグゼクティブは自社にメリットがあるか、本人が最優先している興味関心にマッチした情報以外は耳に入りません。
あなたの話を聞いてよかった、エグゼクティブからこうした言葉を引き出すことができれば、攻略への扉は開かれたようなもの。
厳しいエグゼクティブであれば人を見る目も優れ、準備不足はすぐに見抜かれますのでご注意!
2:エグゼクティブ営業では、ついついエグゼクティブ本人にばかり気を取られがちですがここで意識したいのが、秘書や社員に対する接し方。
エグゼクティブクラスの人たちにとって、秘書や社員は自分の大切な部下であり、パートナーです。
自分たちも下積み時代を経験し、こういったスタッフひとりひとりが経営を支えていることをわかっているのです。
そんな大切なパートナーたちにいい加減に接することは、すなわちエグゼクティブ本人に対して無礼を働いていることです。
秘書や社員の方にも丁寧な言葉使いと態度で接するようにしましょう。
名刺を交換する機会があるなら名前は覚えて、できればエグゼクティブと同様に彼らが何に興味関心をもっているかまで気を配るとよいです。
もちろんこうした対応は、エグゼクティブの目の前でだけやっていればいいというものではありません。
常日頃から意識し続け、その積み重ねが信頼につながるということを、きちんと認識しましょう。
3:繰り返しになりますが、エグゼクティブともなれば当然忙しいことが多いです。
自社の紹介、訪問する企業との関係、今回の訪問の目的...すべてダラダラと話していたらあっという間に時間切れ。
エグゼクティブの脳裏に無駄な時間を過ごしたという悪印象が残って次のチャンスを得ることは難しくなります。
エグゼクティブ営業における商談は、必要な情報を簡潔に述べることが最重要です。
この場合の必要な情報とは、状況によって異なるもののほとんどの場合エグゼクティブに対してメリットがあるかということに尽きます。
まずエグゼクティブには、自分の話が決して時間の無駄ではなくメリットのあるものだということを端的に伝えることで、その後の話に対する反応をぐっと良くすることができます。
エグゼクティブにとってのメリット、今の課題に対するベターなアンサーは何か正しく見定めなければなりません。
だからこそ心得1の事前準備が大切になってきます。
とは言え、準備してきた内容を簡潔に伝えようとするがあまり、一方的に話してばかりはもちろんNG。
エグゼクティブの興味関心に触れ、いかにたくさん言葉を引き出せるかそんな気持ちで挑んでみましょう。
4:人は名前を呼ばれると親近感を覚える心理学的効果があります。
これは、エグゼクティブだって同じ。
むしろエグゼクティブ自身がそうした心理学効果を認識し、日頃から意識して実践しているケースが多いため、名前を呼ぶということの大切さを人一倍感じているでしょう。例えば訪問したエグゼクティブが、社長の山田さんだったとします。
であれば単に社長ではなく山田社長と意識して呼びかけましょう。
山田さんと呼ぶのもNGではありませんが、エグゼクティブは無意識に自分がエグゼクティブだということを感じていたい心理をもっているため、きちんと社長を付けて呼ぶほうが好印象です。
5:営業トークの基本に相手を褒めることがあります。
褒め言葉が欠かせないのはエグゼクティブ営業でも同じ。
褒めるという行為には相手のことを重要な存在だと感じているメッセージが込められています。
心得4で述べたように、エグゼクティブはその立場から、自分の重要性を感じていたい想いを無意識に抱いている場合が多いのです。
褒めるのが大事でも、お世辞を言って仕方ないという方がいるかもしれませんがそのとおり。
お世辞は一瞬で見抜かれます。
心がこもっていない褒め言葉は、場合によっては失言に匹敵する効果を引き起こします。
心を込めて褒めるためには、エグゼクティブをよく知り、観察し、好きだと思うところを探します。
それは決して簡単ではありませんが、そうした努力を惜しまずにしてくれる相手だからこそ、エグゼクティブも信頼して心を開いてくれるのです。
こうやって見ていくと、相手がエグゼクティブといっても、基本的には営業の原則と同じだったりするものですね。
地道に相手を調べ上げて、プレゼンをしつつ、相手の関心のある話題を出していくとよい営業ができるのではないでしょうか。