転職でブランク期間があると不利に?面接での正しい伝え方。

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転職におけるブランクは、いわゆる離職中の期間を指します。

在職中に転職活動を行いスムーズに転職先が決まればブランクは生じませんが、さまざまな事情で転職先が決まらず離職する方もいるでしょう。

そうした人の中には、ブランク期間が原因で採用担当者からマイナス評価を受けるのではないかと懸念されている人もいるのでは。

 

結論から言うと、仕事をしていないブランク期間に対して採用担当者からポジティブな評価を得るのは難しいです。

しかし、ブランク期間が生まれた理由によっては、選考において不利になる場合とならない場合があります。

 

ブランク期間が不利になるパターンは主に以下のようなケースです。

・会社への不満などから、後先考えず前職を退職した

・在職中に進められる転職活動をやらなかった つまり、無計画さを感じさせる理由の場合は、採用担当者に不信感を与え、選考において不利になる可能性が。

 

一方、ブランク期間があっても不利にならないパターンは主に以下のようなケースです。

・在職時は多忙で転職活動ができなかった

スキルアップ ・出産、育児 ・病気療養 ・家族の介護 ・留学や大学院などでの勉強 いずれもブランク期間があるという結論には変わりないですが、理由次第で採用担当者の納得度、応募者の信用度は大きく変わります。

ブランク期間のある転職活動において大切なのは、なぜブランク期間が発生したのかという理由とブランク期間で何を得たのかという点で、それを適切に伝えられることなのです。

 

2.ブランク期間に明確なボーダーラインはありませんが、ひとつの目安としては3~6ヶ月程度と認識しておくと良いでしょう。

転職活動にかかる期間は、一般的に3ヶ月程度といわれています。

従いまして、退職後から転職活動をスタートした場合、その程度のブランクは特に不自然ではありません。

複数社選考が進んでいて、すべての結果が出てから決めたいという場合は、さらに転職活動が長期化する可能性もあります。

それを加味して考えれば、半年程度まではそれほど気にかける必要はないでしょう。

 

3.転職活動では、採用担当者が抱く不安や懸念点を解消できれば、採用の可能性はぐっと高まります。

ブランク期間がある応募者の場合、採用担当者はどのようなところを見るのでしょう。

すでにブランク期間がある、もしくはこれからブランク期間が生まれそうという方も、諦める必要はありません。

 

採用担当者が注視するのは、ブランク期間に何をしていたのかという点です。

ただ無計画にブランク期間を過ごしていたか、それとも何かを得るために目的意識を持って過ごしていたのかによって、採用担当者が応募者に抱く印象は変わります。

そのため、ブランク期間の過ごし方について質問された場合は、採用担当者に意味のあるブランク期間だったという印象を持ってもらえるような伝え方をすることが重要。

ブランク期間によって〇〇が得られたという明確な意味付けができれば、採用担当者も納得するはず。

ブランク期間に何に取り組み、それを今後のキャリアにどう生かしていくのかという点を説明できるよう、振り返っておく必要性があります。

 

採用担当者は、ブランク期間がある応募者に対して本当に働く意欲があるのかを懸念しています。

その懸念を払しょくするためには面接の場で働く意思がないためにブランク期間が長期化しているのではない、転職活動が長期化していても働く意欲は削がれていないということを理解してもらうための材料を提供する必要があります。

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4.怪我や病気の治療をしていた場合 「在職中に体調を崩し医師から療養が必要だとの診断を受け、前職を退職し療養していました。

しばらくじっくりと体を休められたので、現在は完全に回復しております。 離職中は治療が第一優先としつつ、「できる範囲で時間を有意義に使いたい」と思い、興味をもっていた〇〇について、体調と相談しながら知識を深めていました。

現在では、〇〇に相当する知識を得られているため、御社での今後の業務にも生かしていけるものだと思っています。」

「自分の不注意から怪我を負ってしまい、しばらく安静にする必要がありました。

完治するまでは体の自由が制限されてしまい仕事に取り組むことはできませんでしたが、現在は無事に完治したため、今後の業務には影響ありません。

療養中は、自宅でインターネットを使ったボランティア活動をしていました。

〇〇を学びたいという学生に対して無償で講義を提供し、本人だけでなく親御さんにも喜んでもらっていました。」

 

「子どもが生まれてから数年間は子育てに専念しようと前職を退職しました。

現在は子育ても一段落し、主人や家族の協力も得ながら働ける環境が整ったため、今回御社を志望いたしました。

産休から育休中は、現役時の勘を失わないように、そして働ける状況になったら即戦力となれるように、〇〇について独学で勉強していました。

一通りの知識は身についたので、近々資格試験を受験する予定です。」

「実家の父が体調を崩し、しばらくの間自宅での世話が必要な状況となってしまいました。

前職の会社からは色々と配慮をいただきましたが、迷惑をかけたくないという思いが強く退職を決意しました。

現在、父の体調は回復し、日常生活を送れるようになりましたので、本格的に再就職を目指し御社を志望いたしました。

思いがけず家族の介護が始まってしまいましたが、その合間に自分のペースで取り組める資格の通信講座を受けていました。

しばらく実務からは離れておりましたが、その間に知識を身に付けたので、現場で早く生かしていきたいと思っています。」

 

「在職中〇〇の業務を行うにあたって、より専門的な知識の必要性を感じていましたが、業務が多忙でスキルアップの勉強や今後のキャリアについて考える時間が取れませんでした。

一度じっくり自分のこれからと向き合いたいと思い前職を退職し、専門の学校に通って〇〇の資格取得を目指しました。

先日の試験で無事に資格取得できたため、御社の業務に今後活かしていきたいと思っています。」

 

「前職在職中は不規則な勤務が続き、思うように転職活動を進められず、結果としてブランク期間が発生してしまいました。

この間、知人や友人から各業界の話を聞いたり、インターネットや本から情報収集を行ったりして、明確なビジョンをもって転職活動を進められるよう準備を整えていました。」

「在職中は多忙だったため退職直後から転職活動を始めましたが、なかなか結果が出ませんでした。

そこで再度自己分析やキャリアの棚卸しを行ったところ、自分が本当に挑戦したいのは〇〇の分野だと気づくことができ、御社に応募いたしました。

現場の感覚を失わないように、また新たなスキルの習得を目指して、〇〇でアルバイトをしながら転職活動を続けています。

〇〇で得たスキルは、御社の△△の分野で生かせるものだと考えております。」

 

「転職は今回で最後にしたいと思っていたので、後悔のない転職活動をしようと思い、今後のキャリアビジョンをよく考え慎重に検討しながら転職活動を行ってきました。

無意識のうちに身に着いた固定観念を取り払うためにも、在職中に参加できなかったセミナーや異業種交流会に参加して新たなスキルを学んだり、異業種の方との交流を深めたりしていました。」

 

5.前述の通り、ブランク期間が自分にとって必要な期間であったこと、またブランク期間で得たものを転職先で生かしたいと考えていることを、採用担当者に理解してもらうことが重要。

しかし、それを強調するあまり嘘はないようにしましょう。

過剰なアピールは将来の自分の首を絞めることにつながりかねません。

また、採用後に面接時の嘘がバレた場合は、その後あなたの評価は急降下します。

あくまで事実をベースとしたエピソードによって、採用担当者に理解、共感してもらえるような回答を用意しましょう。

 

 

ブランク期間があった場合は、ネガティブに捉えられないよう、自らポジティブな理由を考えて話しましょう。

胸を張って面接官を納得してもらい、企業に入社できるようにしましょう。