歯みがき中の出血は出した方がいい?

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「歯ぐきが弱って腫れてますね。歯ブラシでしっかりマッサージして下さい」なんて歯医者さんに言われた経験はありませんか?

でも軽くブラッシングしただけでも赤く染まるハブラシを見るのが嫌で、「触るのが怖い…」と恐る恐る歯みがきをされている人も少なくないようです。

歯ぐきから出血が見れれる場合、そのまま出した方がいいのか、それとも触れないように磨くのがいいのか。

気になっている方は参考にしてみて下さい。

 

歯ぐきから出血するのは異常?

ハブラシを軽くあてた程度でも、歯ぐきから毎回出血する場合、炎症を起こして腫れている状態が考えられます。

力の入れすぎにより、ハブラシで歯茎を傷つけて出血することもありますが、健康な歯ぐきの人であれば、強くこすった程度で毎回出血するようなことはありません。

歯ぐきや歯の周りが炎症を起こして腫れる原因はさまざまですが、「歯周病」が最も多いと考えられています。

歯周病とは、お口の中の歯周病菌が原因で起こる感染症ですが、軽度の歯肉炎も含めると、30代以上の3人に2人がかかっていると言われています。

歯ぐきが腫れているとき、炎症部分には血液が溜まっています。

そのため歯ブラシがあたる程度の弱い刺激でも出血することがあります。ただし、出血が見られるのは、そこに「磨き残した歯垢(細菌)がいる」サインです。

カラダが細菌と戦うために毛細血管が増やされて、赤く腫れているのです。

「出血が怖いから触らない」という人がいますが、それは間違いです。

怖がらずに磨いて出血させることで、歯ぐきの新陳代謝や血行が促進されます。すると歯ぐきが引き締まるので、腫れや炎症を抑えることができます。

ただし、歯ぐきはとてもデリケートなので、最初はやわらかめの歯ブラシを選んでやさしく刺激するのがいいでしょう。

 

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逆に、腫れてない健康な歯ぐきをゴシゴシと磨きすぎて無理に出血させるのは、歯ぐきを余計に傷つけているだけなので「NG」です。

歯ぐきから出血する原因で最も多いのは「歯周病」 以前はなかった歯ぐきからの出血、口臭、起床時のねばつきなどが気になるようになったら要注意。

歯周病の初期段階のサインかもしれません。

知らず知らずのうちに進行しているのが歯周病の恐ろしい所ですが、そのまま進行すると炎症が骨まで進み、歯がグラグラ揺れたり、歯ぐきがブヨブヨするといった症状が出始めます。そして最終的には歯が抜け落ちてしまいます。

歯周病の原因は口の中に残った食べカスなどの汚れである歯垢が溜まると、やがて歯石になり、歯周病菌が増殖します。

すると毒素が放出され、ますます歯ぐきにダメージがかかるので、炎症が起きやすくなり腫れてしまうのです。

すでに歯周病になっている部分は歯垢もたまりやすいので、毎日のブラッシングで取り除いてあげる「プラークコントロール」が大切です。

 

歯ぐきが腫れている場合のおすすめブラッシング方法

ハブラシはやわらかめのタイプを使うのがいいでしょう。

毛先がやわらかくて細いので、届きにくい奥歯などもブラッシングしやすいのがメリットです。また、毛先で歯や歯肉をもむように震わせることでマッサージ効果も期待できます。

歯ぐきの腫れが見られる際、歯科医から推奨されることが多い「スクラビング法」というブラッシング方法もおすすめです。

まず、ハブラシの毛先が曲がらないように鉛筆を持つくらいの軽い力で持ちます。それから歯の1本ずつ垂直にあてて、1ヶ所につき20回程度を目安に小刻みに往復させて磨きます。

歯の裏など毛先があたりにくい箇所には、45度にあてると毛束が直角にあたるので、磨き残しが少なくなります。 

歯間や歯と歯ぐきの境目などは狭くて歯ブラシが届きにくいので、フロスやブラシでかき出してあげるとより効果的です。

歯ぐきの出血は、カラダの異変を知らせるシグナルの可能性も… 正しいブラッシングを毎日行い、お口を清潔な状態に保つことが、歯ぐきを鍛え歯周病の悪化をくい止めることにつながります。

ただし、歯ぐきの出血が一時的ではなく、常に同じ部分から出血する場合などは、歯ぐきの腫れが慢性的に起きていると考えられます。

歯ぐきからの出血が気になる方は、一度歯科医を受診して、お口の健康状態や正しいブラッシングができているかを確認するのもおすすめです。

 

 

プラークコントロールで清潔ですっきり健康な歯ぐきを作っていきましょう!